【7月11日 AFP】イタリアの保守系紙ジョルナレ(Il Giornale)は10日、カーラ・ブルーニ(Carla Bruni)仏大統領夫人が、ラクイラ(L'aquila)で開催された主要8か国(G8)首脳会議(ラクイラ・サミット)のファーストレディーの公式活動プログラムを欠席したのは「不作法」だと、激しく非難した。

「あんなお高くとまったつれない態度は、一般的には不作法と呼ばれるものだと、誰かが教えてやるべきだ」

「まるで、G8は偽善の展示会でしかなく、マザーテレサの死去後この世で最も高貴な存在であるカーラ・ブルーニ1人が賓客の『G1』で十分だと言わんばかりだ」

 カーラ夫人は9日夜にラクイラ入り。8日に行われた公式行事のローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)との謁見に参加しなかった。また、他のファーストレディーが9日に行った4月のイタリア中部地震の被災地の視察にも同行せず、単身10日に視察した。

 ジョルナレ紙の論説委員は、「カーラ夫人が恵まれない人たちのために常に尽力している点は認めるべきだが、今回のような行動を見ると、慈善活動もうさんくさく思えてくる。注目されたいという欲望が抑えられずにいるようにしか見えない」と書いている。カーラ夫人は世界エイズ・結核・マラリア対策基金の大使を勤めている。

 ジョルナレは、シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)伊首相の親族が経営している。(c)AFP