【7月3日 AFP】エールフランス(Air France)のAF447便A330型機が、ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)からフランス・パリ(Paris)へ向かう途中、大西洋上で墜落した事故についてフランス航空事故調査局(Office of Inquiries and AnalysisBEA)は2日、「空中分解はしていなかった」との調査結果を発表した。また、事故機の速度計測器は事故要因の1つではあるが、主因ではないことも判明したという。

 6月1日に発生した同事故では228人が死亡し、仏史上最悪の航空機事故となった。一部報道では、事故機の速度計測器に異常が発生して失速したか、あるいは高速で危険な飛行を続けたため、高い高度で空中分解を起こした可能性があると指摘されていた。

 当局は回収された事故機の残がい640個を詳しく調べた結果、空中分解の可能性はないと主張。事故機の翼が本体の一部に結合したままの状態で発見されたことも、海に墜落した際に機体が分解していなかったことを裏付ける証拠だとしている。

 また、回収された残がいの中から、ふくらませた救命胴衣が見あたらなかったことから、乗客らは海上に緊急着陸する準備をしていなかったとみられると、当局ではみている。(c)AFP/Celine Le Prioux