【6月6日 AFP】英国のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は5日、内閣改造を行った。アリステア・ダーリング(Alistair Darling)財務相、デービット・ミリバンド(David Miliband)外相ら主要閣僚が留任する限定的な改造にとどまった。

 議員の不適切な経費請求問題をめぐり閣僚が次々に辞任し、地方選・欧州議員選でも与党・労働党が苦戦するなど厳しい状況下にある同首相だが、内閣改造を発表する記者会見で、「私は迷わない、辞めない、任務をまっとうする」と述べ辞任しない意向を示した。

 内閣改造は次週行われると見られていたが、首相に退陣要求を突きつけて自らも辞任したジェームズ・パーネル(James Purnell)雇用・年金相に、ジョン・ハットン(John Hutton)国防相、ジェフ・フーン(Geoff Hoon)運輸相、ポール・マーフィ(Paul Murphy)ウェールズ相も続き、わずか24時間で閣僚4人が辞任するという状況で内閣改造の前倒しに追い込まれた。

 さらにブラウン首相の記者会見の最中に、キャロライン・フリント(Caroline Flint)欧州担当閣外相も辞任した。

 首相は記者会見で議員の不適切な経費請求問題の影響があったと述べるとともに、4日に投票が行われた地方選、欧州議員選で労働党が大敗する見通しであることを認めた。欧州議員選の結果は7日に判明する見通しだが、地方選ではすでに大敗の様相を呈している。(c)AFP/Katherine Haddon