【6月2日 AFP】京都議定書(Kyoto Protocol)に定めのない2013年以降の気候変動対策の枠組みを協議する国連(UN)の特別作業部会が1日、192か国の代表が参加して12日までの日程でドイツのボン(Bonn)で開幕した。

 順調に進めば、次の枠組みは12月にデンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)で開かれる国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第15回締約国会議(COP15)で最終的に決まる。

 次期枠組みの策定は、削減目標をめぐる先進国と途上国の対立で進捗が大幅に遅れている。米国などは草案を批判しているが、草案をとりまとめたマイケル・ザミット・クタジャール(Michael Zammit Cutajar)氏は、「議論の出発点として各参加国はおおむね歓迎している」と述べた。

 UNFCCCのイボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は、米オバマ政権の誕生により次期枠組みの合意に向けた政治的気運が高まったと強調したが、その一方で、COP15まで200日を切ったにもかかわらず、解決すべき問題は山積していると述べた。

 国連の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate ChangeIPCC)」は、気温上昇を産業化前の水準から2℃以内に抑えるには、2020年までに温暖化ガス排出量を1990年比で少なくとも25-40%削減すべきだとしている。貧困からの脱却を妨げるとして排出削減に法的拘束力を持たせることに反対している途上国側は、先進国が率先して排出量を減らすべきだと主張している。

 最も野心的な目標を掲げる欧州連合(EU)は、2020年までにCO2排出量を20%、さらに他の先進国が行動を起こせば削減幅を30%にまで増やすと表明している。また米国では、温暖化ガス排出量を2020年までに2005年の水準から17%削減する法案が審議されているが、この削減幅は国連が基準年としている1990年比で5%になるに過ぎない。

 近く発表する予定の日本を除き、ほぼ全ての先進国が2020年までの排出削減目標を提出しているが、デ・ボーア事務局長はいずれも不十分だとしている。(c)AFP/Richard Ingham