【6月1日 AFP】(写真追加)米カンザス(Kansas)州ウィチタ(Wichita)のルーテル教会で31日午前10時(日本時間1日午前0時)過ぎ、ジョージ・ティラー(George Tiller)さん(67)が殺害された。ティラーさんは後期中絶を取り扱う医師で、数年前から中絶反対派から襲撃などをうけていた。

 約3時間後に犯人は逮捕された。当局はその身元を明らかにしていないが、地元メディアは51歳の男で、ウィチタで起訴されると伝えている。

 ティラーさんのクリニックは全米で3か所しかない後期中絶を行うクリニックの1つで、ティラーさんは何年も前からクリニックの前で抗議活動をされたり、屋根に爆弾を仕掛けられたり、銃撃を受けたりしていた。

 この事件についてバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は「教会で朝の祈りを捧げていた医師が殺害されたことに衝撃を受け、激しい怒りを感じている。中絶は米国民の間に大きな意見の違いがある重大な問題だが、暴力で解決することはできない」との声明を発表した。(c)AFP/Joe Stumpe