【5月27日 AFP】ドイツで実際に起こった人食い事件をもとに制作された映画が、同国で公開されることになった。

 この事件は、2001年3月、アルミン・マイヴェス(Armin Meiwes)受刑者が、インターネットで知り合った男性ベルント・ユルゲン・ブランデス(Bernd Juergen Brandes)さんを殺害し、その遺体を切断して食べたというもの。マイヴェス受刑者は映画の公開禁止を求めて提訴していたが、連邦裁判所はこのほど、公開を認める裁定を下した。

 マイヴェス受刑者はインターネットで「自分に殺されたい犠牲者」を募集。ブランデスさんはそこに応募してきたという。

 マイヴェス受刑者は捜査当局に対し、ブランデスさんは2人の望みだった「究極のスリル」を味わうために殺して食べてほしいと懇願したと主張した。

 映画は、マイヴェス受刑者が事件を起こした家がある同国西部の小さな町の名前から、『ローテンブルク(Rohtenburg)』というタイトルが付けられた。2006年、「ひとつの国を震撼させた実際の事件を映画化」という宣伝文句のもと、米国で公開された。 

 マイヴェス受刑者は2004年に殺人罪で8年6月の禁固刑判決を受けたが、2006年の再審で終身刑が言い渡されている。(c)AFP