【5月26日 AFP】ロシア一の大富豪ミハイル・プロホロフ(Mikhail Prokhorov)氏が、多額の税金を払ってシベリア(Siberia)の小村の自治体予算を援助しようと、この村に住民登録した。地元メディアが25日報じた。

 金属工業で財を成し、浮き名も多いプロホロフ氏は正式に、シベリア連邦管区クラスノヤルスク(Krasnoyarsk地方の100人あまりの村、エルダ(Eruda)村の村民となった。

 今年の所得税として見込まれる6億8000万ドル(約6億5000万円)の納税額のうち、90%は同地方の財政に、残りが村の財政に組み込まれる。

 プロホロフ氏は住民登録について、「自分がもうけた地方に税金を払うのがフェアだと思う。一部は社会福祉に使ってもらいたい」と語った。プロホロフ氏は4月20日に首都モスクワ(Moscow)から同村に「転入」した。

 米経済誌「フォーブス(Forbes)」の恒例の世界長者番付では今年、これまでランク入りしていたロシアの大富豪55人が、世界的不況で一気に番付外に滑り落ちるなか、プロホロフ氏は40位だった。同氏の純資産は95億ドル(約9030億円)にのぼると推定されている。(c)AFP