【5月20日 AFP】ギリシャ文化省は19日、ベルギー、英国、ドイツの各政府から、古代の遺物が多数返還されたと発表した。遺物には、紀元前5世紀のものも含まれているという。

 返還品の中には、ベルギーの「Belgian Archaeological School」が所蔵する100個以上の陶器の破片やコイン、2007年にドイツ・ニュルンベルク(Nuremberg)で税関当局に押収された葬儀用供物70体、英国の陶芸家により提供されたビザンチン教会の装飾用大理石の破片などが含まれているという。

 ベルギー政府から返却された陶器の破片は、アテネ(Athens)南方のThorikoおよびサラミス(Salamis)島で発掘されたもの。これらは40年前にギリシャから持ち出されていたが、ベルギー・ゲント(Ghent)の博物館の在庫点検の際に発見された。

 ビザンチン教会の装飾用大理石の破片は、1950年代に英国の観光客がアテナイのアゴラ(Athenian Agora)で拾って持ち帰ったもので、この観光客の死後に妻が陶芸家に手渡し、陶芸家はこれをロンドン(London)のギリシャ大使館に持ち込んだのだという。

 ギリシャは近年、同国から不法に持ち出され海外の博物館やコレクターの所有物となっている古代の遺物について、同国に取り戻すための努力を強化している。なかでもギリシャが返還に躍起になっているのは、トルコがオスマン帝国(Ottoman Empire)の支配下にあった1806年、英国大使のエルギン伯(Lord Elgin)によって国外に持ち出されたパルテノン・マーブル(Parthenon Marbles)と呼ばれるフリーズ。これを所蔵する大英博物館(British Museum)は、返還を拒んでいる。

 アテネに6月20日開館するアクロポリス(Acropolis)博物館は、返還されたときにこのフリーズを展示するための特別展示室を設けている。(c)AFP