【5月19日 AFP】(一部更新、写真追加)スリランカ政府は反政府武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ(Liberation Tigers of Tamil EelamLTTE)の残存勢力を一掃し、最高指導者ベルピライ・プラバカラン(Velupillai Prabhakaran)議長を殺害したとして、18日、数十年にわたるLTTEとの内戦の終結を宣言した。

 政府軍によると、特殊部隊がLTTEの最後に残された支配地域に乗り込み、残存勢力300人とプラバカラン議長を殺害した。議長は側近2人と車や救急車で逃亡しようとしたところを射殺されたという。

 ゴトバヤ・ラジャパクサ(Gotabhaya Rajapakse)国防相は18日、全国にテレビ中継された式典で、「内戦を無事終結させた」と報告した。また、陸軍のサラス・フォンセカ(Sarath Fonseka)参謀長もすべての任務の終結を宣言した。

 フォンセカ参謀長は「プラバカラン議長の遺体はわれわれが回収した300人のテロリストの遺体の中にある。これで国内からテロが一掃された」と国営テレビで述べた。当局によると、LTTEの全幹部は北東部沿岸での最後の戦闘で殺害されたという。

 政府が戦闘終結を宣言したことで、戦闘や自爆攻撃、爆撃、暗殺などで7万人以上が死亡した、アジアでもっとも古く残虐な民族紛争は終わりを告げることになった。

 LTTEは1970年代にタミル人らによって結成された。シンハラ人が多数を占めるスリランカからの分離独立を求め、80年代初めに武装闘争が激化した。(c)AFP/Amal Jayasinghe