【5月13日 AFP】(写真追加)インドの聖都バラナシ(Varanasi)郊外に、35年間、自分の体を一切洗っていないという男性がいる。9日のヒンドゥスタン・タイムズ(Hindustan Times)紙によると、その理由は「男の子を授かりたいがため」のようだ。

 同紙によると、7人の娘を持つカイラシュ・カラウ・シン(Kailash Kalau Singh)さん(63)は、毎晩、たき火のそばに片脚で立ち、マリファナを吸いながらシバ神(Lord Shiva)への祈りを唱えている。彼は、体を洗ったり歯をみがいたりといった行為をずいぶん前からやめており、こうした「火の風呂」と呼ばれる儀式を続けている。

「(火風呂は)水で体を洗うようなもの。細菌を殺し、病気への感染を防いでくれるのです」と語るカラウさんは、5年前に兄弟が亡くなったときでさえ、ガンジス川(Ganges)での沐浴を拒んだために、家族の怒りを買った。

 カラウさんは振り返る。「なぜ始めたかはよくは覚えていないけど、(体を洗うことをやめたのは)35年くらい前のことかなあ」

 そのツケはやがて訪れることになった。かつては食料品店を営んでいたのだが、彼の「不健康な人となり」のせいで客足がぱったりと途絶え、店をたたまざるをえなくなったのだ。彼は現在、バラナシ空港のそばの畑を耕して生活をやりくりしている。
 
 暑い夏でもたった2枚の服を着回しているというカラウさん。自らに課したこのような誓いは、「国家のため」だと言う。「国が直面しているすべての問題が解決した時には、誓いをやめますよ」

 だが、チャタブ(Chatav)村の住人たちは、カラウさんの「風呂ボイコット」には別の理由があるとささやく。ある男性は、同紙に対し次のように語った。「占い師がかつて、彼に、風呂に入らなければ男の子をもうけることができる、と予言したんだよ」

 インド人の大半は、「稼ぎ手」である男の子の方を好む。女の子は、結婚する際に花婿の家族に持参金を支払わねばならないなどの理由で、「お荷物」と見なされることが多い。(c)AFP