【5月12日 AFP】「資産の目減り」に苦しんでいるのは、米大手銀行だけではないようだ。イスラエルのハーレツ(Haaretz)紙によると、同国の精子銀行に保管を託された精子は、生殖能力が10年前から40%も低下しているという。

 エルサレム(Jerusalem)ハダッサ(Hadassah)病院の研究者が、2004年から2008年の間にイスラエルの男性から採取した精液と、1990年代後半に採取したものとを比較したところ、近年に採取したものは、精子細胞の数が10年前のものよりも40%も減っていることが分かった。

 研究者らは、水道水中のエストロゲン濃度が高まっていることが原因とみている。土壌にエストロゲンが含まれれば、そこで栽培される野菜や果実にもエストロゲンが含まれることになるのだ。

 イスラエルの生物学者らは2年前に行った研究で、イスラエルの河川に生息する雄の魚をエストロゲンにさらした結果、雌の特長を具有するようになったことが確認している。しかし、イスラエル男性にも同様の宿命が待ち受けているかどうかについては、現在のところは定かではない。(c)AFP