【5月7日 AFP】米下院は6日、金融危機の原因調査と再発防止のための専門家による独立調査委員会の設置法案を、賛成多数で可決した。上院での採決を経て、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が署名して成立するとみられる。

 独立調査委は、9.11米同時多発テロ独立調査委員会(9・11委員会)と同様の形式を取る。「銀行業務や市場規制、租税、金融、経済、住宅市場などの分野で十分な経験がある」ことを条件に、米国民の中から選ばれた10人で構成。うち、民主党指導部が6人、共和党指導部が4人を指名するが、これについて共和党側からは、同党が9・11委員会の委員は両党から同人数ずつ選んだことを指摘、反発する声も出ている。

 委員会には広範な権限が与えられ、金融機関の会計実務や幹部の給与体系、非標準型デリバティブなどの投資スキームなどの調査に加え、米市場規制当局や連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)の役割についても調査を行うという。

 また、詐欺にあたる可能性のある行為や信用格付機関の役割、空売り行為などのほか、米政府による一連の金融機関救済策も調査の対象となる。委員会は18か月かけて公聴会を開いていく見込み。公聴会での証言に積極的でない証人に対処するため、強制力をもつ召喚権限も与えられるという。

 この法案の採決と前後して、政治倫理の監視を行う米民間団体「社会健全センター(Center for Public Integrity)」は、意図的に金融危機につながる可能性のある融資を行ったとして、米国や海外の金融機関25社を批判する報告書を発表している。(c)AFP/Jitendra Joshi