【5月4日 AFP】メキシコのパトリシア・エスピノサ(Patricia Espinosa)外相は3日(日本時間4日)、中国国内でメキシコ人70人が、検疫で新型インフルエンザの感染が確認されなかったにもかかわらず隔離された問題で、そのような措置は「正当化できない」と述べ、中国当局の対応を強く非難するとともに、国民に中国への渡航を控えるよう呼び掛けた。

 ホルヘ・フアハルド(Jorge Guajardo)駐中国大使によると、北京(Beijing)市内のホテルに隔離された10人への面会を求めたところ、当局に拒否された。隔離された70人の中には、香港(Hong Kong)で新型インフルへの感染が確認されたメキシコ人男性と同じ飛行機に搭乗してはいなかった人も含まれているという。

 これに対し、中国外務省の馬朝旭(Ma Zhaoxu)報道局長は4日、新型インフルエンザ感染防止対策の一環で行っている隔離措置は特にメキシコ人を対象としたものではなく「差別ではない」との見解を、同省ウェブサイトに発表した。

 中国はまた同日、メキシコ在住の中国人120人を帰国させる予定だったチャーター便をキャンセルした。(c)AFP