【4月25日 AFP】学校対抗の女子サッカー世界大会で優勝した中国チームのメンバーの大半が、実は在学していない中国ジュニアユースの代表選手だったことが発覚し、中国は優勝カップを返上することを決めた。中国国営メディアが24日、伝えた。

 学校別の女子サッカー世界大会は今月、トルコで開催された。重慶(Chongqing)市大坪(Daping)中学のチームは、予選でブラジルやイタリアなどの強豪チームを次々と打ち破り、準決勝ではフランスのチームを撃破。決勝ではドイツのチームをPK戦の末に破った。インターネットには、優勝を喜ぶ女子選手らの写真が掲載された。

 過去数日間にわたって、中国メディアは、サッカー中国代表チームが今まで決して到達することのできなかった世界大会制覇という、小さな中学校が成し遂げた「出来過ぎた成功」に隠された真実を探し求めていた。

 不正があったのではないかと中国メディアが追及した結果、当初は不正を否定していた大坪中学のZhang Jianling校長も、ついに真実を告白し、チームの選手のうち、大坪中学の生徒はたった3人だったことを明らかにした。それ以外のメンバーは、中国ジュニアユース代表やその他の強豪チームから集められた選手だった。

 24日の中国各紙によると、Zhang校長は、「われわれの行為はスポーツマンシップに反し、重慶市や中国サッカーのイメージを失墜させた」と述べ、「心からお詫びする」と語った。

 もちろん、同大会の規則では、その学校の在学生しか選手登録は認められない。

 国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、重慶市当局が優勝カップを返却する。

 しかし、中国メディアは、Zhang校長がまだ真実を隠しているのではないかと疑っており、中国サッカー協会(Chinese Football Association)がこの替え玉計画を許可したのではないかとの報道もでている。(c)AFP