【4月18日 AFP】中米トリニダード・トバゴの首都ポートオブスペイン(Port of Spain)で17日、米州首脳会議(サミット)が開幕した。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は開幕に先立って行った演説で、キューバ政府と「幅広い議題」について協議する用意があると述べ、半世紀にわたり敵対してきた両国関係の転換をアピールした。

 オバマ大統領は、「人権や言論の自由、麻薬、移民、経済など幅広い議題で、わたしの政権はキューバ政府と協働する用意がある」と表明。「米-キューバ関係を新たな方向に導くことが可能だと信じている」と述べた。

 キューバは米州機構(Organization of American StatesOAS)から事実上除名されており、今回のサミットもキューバを除く34か国で行われるが、中南米諸国では米国のキューバ制裁に対する批判が高まっている。サミットでは両国関係の改善が重要な議題となりそうだ。

 これに先立って16日、キューバのラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長は、キューバが米国と同等に扱われることを条件としつつ、「われわれはオープンだ。いつでも彼ら(米政府)の求めに応じて、人権、報道の自由、政治犯など彼ら(米国)が望むあらゆる議題において協議する用意がある」と述べた。

 また、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官も同日、米国の対キューバ政策は「失敗だった」とする異例の声明を発表している。(c)AFP