【4月6日 AFP】6日のオーストラリアからの報道によると、荒波にあおられて船から海に落ち、おぼれたと思われていたメスのペット犬が、無人島で4か月を生き延び、このほど無事に飼い主と再会を果たした。

 米国のエンターテイナーの名を授かったとみられるこのペット犬、「ソフィー・タッカー(Sophie Tucker)」は前年11月、豪クイーンズランド(Queensland)州北東部の沖合いで、飼い主ジャン・グリフィスさん一家の船の上から荒海に投げ出された。一家はソフィー・タッカーは溺れたものと思って、大きく落胆した。

 しかし、実はソフィー・タッカーは、粘り強く5海里を泳ぎ切り、クイーンズランド州沖のセント・ビーズ島(St Bees Island)へたどり着いて、人気サバイバル番組「サバイバー(Survivor)」さながらの孤島での「一匹」暮らしをしていたのだ。

 前週、ほとんど無人のこの島で野生のヤギを食べて生き抜いていた犬をレンジャー隊員らが捕まえたと聞き、グリフィスさん一家は行方不明になったままのソフィー・タッカーではないかと考え、レンジャー隊に連絡。レンジャー隊の船に乗って家族の下に帰り着いた犬は、まさしくソフィー・タッカーだった。

「名前を呼ぶと彼女はすぐにクンクン鳴いて、おりに体当たりを始めたんだ。レンジャー隊がおりを開けると、彼女はわたしたちにすり寄ってきたよ。狂ったように体をよじらせて喜んでいた」。グリフィスさんは豪AAP通信に、感動の再会をこのように語った。(c)AFP