【3月25日 AFP】前年9月に運転を開始した「世界初」の波力発電所が、技術的な問題などからわずか数週間で運転停止に追い込まれた。

 運転停止の背景として、技術的な問題により波力発電装置の稼働停止と分解の必要が生じたこと。さらに、このプロジェクトの主要出資企業のうちの1社が破産してしまったことが挙げられる。プロジェクトには、総額900万ユーロ(約12億円)の立ち上げ費用がかかっている。

 「ウェーブ・パーク」と呼ばれる、この波力発電所は、ポルトガル北部ポヴァアデヴァルジン(Povoa de Varzim)沖5キロメートルの場所に設置され、前年9月にマヌエル・ピニョ(Manual Pinho)経済・開発相の立ち会いのもとで運転を開始していた。ピニョ開発相は運転開始にあたり、「波の力を商業利用した世界初のプロジェクト」だと述べていた。

 この波力発電装置の発電量はささやかなものだが、それでも、風力発電用タービン1基と同等の2.25メガワットの発電能力があるという。(c)AFP/Anne Le Coz