【3月10日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は9日、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前政権が厳しく制限していた、胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究への連邦政府による助成を解禁する大統領令に署名した。オバマ大統領は、政治的イデオロギーと切り離された米科学界の「ニュー・フロンティア」を約束した。

 ブッシュ前政権のES細胞研究への助成制限政策は、アルツハイマー病やパーキンソン病、糖尿病などの重病の治療法開発にとって大きな妨げになるとして批判されていた。

 オバマ大統領は、科学者らが米国外に流出している現状に警告を発し、「医学の奇跡」は地道な研究によってのみ達成されるもので、健全な科学か道徳的価値かという「間違った選択」を行うことを拒否すると強調した。(c)AFP/Jitendra Joshi