【2月24日 AFP】ボツワナ政府とダイヤモンド大手デビアス(De Beers)が共同所有する同国の採掘企業最大手デブズワナ(Debswana)は23日、ダイヤモンド鉱山2か所の操業を年内いっぱい停止すると発表した。

 操業が一時停止されるダイヤモンド鉱山は、ボツワナ北部のオラパ(Orapa)鉱山とDamtshaa鉱山。世界的な不況を反映したダイヤモンド需要の落ち込みに対応するためで、2鉱山で働く従業員588人も削減する。ただし、前年のクリスマス休暇以降、閉山されていた別の鉱山2か所については、4月14日から操業を再開するという。

 デブズワナの広報担当者は、年内に見込まれる需要にあわせて世界的な経済低迷の影響を緩和し、会社の現金資産と雇用を守るとともに、市場が再び上向きとなった場合に備えると述べた。鉱山閉鎖の影響を受ける作業員については、早期退職希望者や自主的に特別休暇取得者の募集を、3月から開始するという。

 デビアスは08年の業績について、前年比0.8%増の69億ドル(約6600億円)となったと発表している。1-9月のダイヤモンド原石の需要が上り調子だったためだが、最後の四半期は全世界的に需要が急減したとしている。

 ダイヤモンドで生産額、生産量共に世界一を誇るボツワナの業界内でも、ダイヤモンド原石は最大を占める品目で、国庫収入の50%、国内総生産(GDP)の33%、外貨収入の70%を占める。(c)AFP