【2月20日 AFP】韓国・ソウル大学(Seoul National University)の研究チームは19日、世界初となるクローンオオカミ同士の繁殖実験に取り組むと発表した。

 繁殖実験が行われるのは、2005年10月生まれの雌のクローンオオカミ「スヌウォルフィ(Snuwolffy)」と、2006年8月生まれの雄のクローンオオカミ「ミングッ(Minguk)」。4月に、「スヌウォルフィ」がいるソウル大公園(Seoul Grand Park)に「ミングッ」を移し、互いに慣れさせたあと、2010年に2匹を一緒の檻に入れ、自然繁殖を試みるという。

 同大の李柄千(イ・ビョンチョン、Lee Byung-Chun)教授は、実験の目的はクローンオオカミの生殖能力を実証することだと説明する。

 李教授の研究チームは2005年、世界初のアフガンハウンドのクローン犬「スナッピー(Snuppy)」を誕生させた。同年にはさらに、「スヌウォルフィ」を含む雌のクローンオオカミ2匹を、翌年には雄のクローンオオカミ2匹を誕生させている。2008年にはスナッピーと雌のクローン犬との人工授精による子犬誕生にも成功していることから、李教授は「クローンオオカミでも、同じように繁殖が可能か確かめたい」と意欲を示す。

 「スヌウォルフィ」は、ソウル大学の頭文字「SNU」と英語のオオカミ「wolf」を掛け合わせて名付けられた。(c)AFP