【1月17日 AFP】イスラエルは、米国やエジプトからパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への武器密輸防止での協力を取り付けたことで、同地区で3週間にわたって続いているイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)との戦闘の一方的な停戦に入る構えをみせている。

 イスラエル政府高官によると、同国のエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相の内閣は17日夜に治安閣議を開き、一方的停戦案を採択するものとみられている。この一方的停戦案では、イスラエルはハマスが停戦に合意しない場合でも、停戦を実行するという。また、同案ではイスラエル軍はガザ地区内に期間を定めずに駐留するともされている。

 この一方的停戦案の背景には、イスラエルのツィピ・リブニ(Tzipi Livni)外相が米ワシントンD.C.(Washington D.C.)でコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官と会談し、米国がガザ地区への武器密輸防止でイスラエルに協力していくことで両者が合意したことや、エジプト・カイロ(Cairo)で行われていた停戦条件をめぐる協議が好調に終わったことなどがある。

 オルメルト首相は停戦に前向きだが、治安閣議ではこれまで戦闘の進め方をめぐって不一致が生じているため、一方的停戦案が採択されるかどうかは予断を許さない状況だ。(c)AFP/Mai Yaghi