【12月16日 AFP】詐欺行為の1つ「ねずみ講」は、米国人詐欺師チャールズ・ポンジ(Charles Ponzi)の名前から「ポンジ・スキーム(Ponzi scheme)」としても知られる。

 イタリアから米国に移住したポンジは1920年代に、国際返信切手券(International Reply CouponIRC)の仕組みを利用した投資スキームを作って投資を募り、ニューイングランド(New England)地方の住民数千人から金を集めた。米証券取引委員会(Securities and Exchange CommissionSEC)によると、銀行の預金利息が5%だった当時、90日で40%の利回りが得られるという触れ込みだったという。

 ポンジには投資家から大量の資金が流れ込み、6か月もたたないうちに数百万ドルを手にし、自分の証券取引会社まで興した。SECのウェブサイトによると、1921年には3時間で100万ドルもの資金が集まったという。

 怪しまれないように初期の少人数の投資家には金が払われたが、ポンジは国際返信切手券をわずか30ドル分程度しか購入していなかったことが捜査で判明した。

 ポンジが自分の会社に投資しておらず、彼が言うような投資には、実際に発行されていた6倍の切手券が必要だったと米金融紙「バロンズ(Barron's)」が伝えるとねずみ講は崩壊。ポンジは有罪判決を言い渡された。(c)AFP