【11月19日 AFP】(一部更新、写真追加)米テキサス(Texas)州の大陪審は18日、同州ウィラシー(Willacy)郡の民間刑務所での虐待事件の捜査を妨害した共謀罪などで、ディック・チェイニー(Dick Cheney)米副大統領を起訴した。

 起訴状によると、チェイニー氏は民間刑務所の株式を保有する投資信託会社に8500万ドル(約82億円)の投資を行っていたことから、同刑務所で発生した虐待事件によって利益を得たと判断されたという。さらに、チェイニー氏は連邦政府と民間刑務所運営会社との契約に影響力を有していることから、これは「直接的な利益相反行為」だとされている。

 チェイニー氏は民間刑務所において、受刑者がほかの受刑者に暴力を振るうことが可能な状況を放置していたとされる「軽微な暴力行為」の罪でも起訴されている。

 また、チェイニー氏は、アルベルト・ゴンザレス(Alberto Gonzales)前米司法長官とともに、組織犯罪活動に関与したとして起訴された。起訴状では、ゴンザレス前長官は「ウィラシー郡の民間刑務所における暴力行為を含む不正行為についての捜査を中止させるために、その地位を利用することによって加担した」とされている。

 チェイニー氏の広報担当者は、起訴状が届いていないため、コメントできないとしている。(c)AFP