【10月19日 AFP】1912年に沈没した豪華客船タイタニック(Titanic)号の最後の生存者となった英国人女性が、老人ホームの費用ねん出のため、思い出の品を競売に掛け3万1150ポンド(約550万円)を手にした。英南西部ディヴァイジズ(Devizes)でこの競売を主催したヘンリー・オルドリッジ・アンド・サン(Henry Aldridge and Son)が18日明らかにした。

 女性はミルビナ・ディーン(Millvina Dean)さん(96)。タイタニックから救出された後にニューヨーク(New York)で地元の人びとから贈られた洋服の入ったスーツケースなどを競売に掛けた。

 競売にはこのほか、タイタニック号の限定版絵画や災害救援基金から送られた補償金の通知書なども掛けられた。

 出品した思い出の品はディーンさんが当初望んでいた3000ポンド(約53万円)の10倍以上となる3万1150ポンドで落札された。最も高い値が付いたのは補償金の通知書で1万1100ポンド(約195万円)だった。

 ヘンリー・オルドリッジ・アンド・サンのアンドリュー・オールドリッジ(Andrew Aldridge)氏は、「高額で落札された。よい知らせにディーンさんがとても喜ぶことは間違いないだろう」と語った。(c)AFP