【10月8日 AFP】(一部更新)米連邦準備制度理事会(FRB)は7日、収縮する金融市場に対する流動性供給策として、企業が短期の資金調達として発行するコマーシャルペーパー(commercial paperCP)を購入する制度を創設すると発表した。

 FRBによると、同制度によって、企業財務への「流動性供給」の流れを生み出すことになる。米財務省が「金融市場と経済の崩壊を阻止するために必要」と判断したことで実現した。

 一方欧州連合(EU)は財務相理事会を開き、預金保護額の上限を現行の3万ユーロから5万ユーロ(約690万円)に引き上げ、危機に対する対応で協調することで合意した。

 一方、7日の欧米株式市場は、中央銀行による支援策の発表などで買いが先行したものの、NY市場では信用収縮による深刻な景気後退への懸念から売りが広がり、株価は大幅に下落した。

 ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)終値は、6日の前週末比369ドル安と世界的な株安に続き、終値で5年ぶりの安値となる前日比508.39ドル(5.11%)安の9447.11ドルで引けた。また、ハイテク株中心のナスダック(Nasdaq)総合株価指数は同108.08ポイント(5.80%)安の1754.88ポイント、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500種株価指数も指標の1つとなっていた1000ポイントを切り、5年ぶりの安値となる同60.66ポイント(5.74%)安の996.23ポイントで引けた。

 7日のロンドン株式市場は小反発し、FTSE 100種総合株価指数は前日比0.35%高の4605.22ポイントで引けた。また、パリのCAC 40指数も同0.55%高の3732.22ポイントで引けた。一方、フランクフルトの独30種株式指数(Dax 30)は、同1.12%安で5326.63ポイントだった。(c)AFP