【10月6日 AFP】(写真追加)世界の金融市場の混乱をよそに、好況に沸く産油国アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国政府系の建設会社が6日、総額950億ドル(約9兆8000億円)規模の新しい都市開発計画を発表した。

 6日から9日まで4日間の日程で開催される「ドバイ不動産開発・投資見本市2008(Cityscape Dubai 2008)」の初日、ドバイ政府系の建設会社メラース・デベロップメント(Meraas Development)は、「ジュメイラ・ガーデンズ(Jumeirah Gardens)」の複合都市開発プロジェクトを発表した。開発には12年以上かかる見込みで、「都市の中にインテグレートされた都市になる」という。

 ジュメイラ・ガーデンズの開発予定地は、150キロ南にあるUAEの首都アブダビ(Abu Dhabi)とドバイを結ぶ主要道路、シェイク・ザイード・ロード(Sheikh Zayed Road)の北に広がる。メラースによるとオフィス、住宅、娯楽施設の複合タウンとなり、ドバイ最高水準のタワーも複数建設。各区画間は交通網のほか巨大運河で結ばれる設計だという。

 前日には、UAE不動産デベロッパー最大手ナキール(Nakheel)が、ドバイでいまだ建設中ながら9月上旬に160階、高さ688メートルに達し、世界最高を更新したばかりのタワー「ブルジュ・ドバイ(Burj Dubai)」を上回る高さ1キロの超高層タワーの建設計画を明らかにしたばかり。

 しかし、ドバイといえども現在起こっている世界的な市場の混乱と無縁ではない。6日のドバイ証券取引所(Dubai Financial MarketDFM)の株価は7.6%急落し、18か月ぶりの低水準を記録した。国際金融危機の影響で、過去2日間の株価下落率は約14%に達している。(c)AFP