【10月6日 AFP】仏銀大手BNPパリバ(BNP Paribas)は5日、経営難に陥っている金融大手フォルティス(Fortis)のベルギー・ルクセンブルク部門を買収すると発表した。

 BNPやベルギー政府関係者などによると、BNPがフォルティスのベルギー部門の最大75%の株式を取得する一方、ベルギー政府は株主として提案を阻止できる25%の株式を保有し、BNPの最大株主となる。ルクセンブルク部門では、BNPが66%、ルクセンブルク政府が33%の株式を取得する。

 フォルティスをめぐっては、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクのベネルクス3国が前月28日、米国発の金融不安の波及による欧州金融機関の破たんを防ぐために、同社に対し112億ユーロ(1兆6000億円)を投入して救済することで合意していた。

 ところが3日になって、オランダ政府がフォルティスのオランダ部門の100%国営化を発表。これを受け、同社のベルギー・ルクセンブルク部門がさらに危機的状況に陥るとの見方が強まり、6日の株式市場で株価が急落する懸念が強まっていた。(c)AFP