【10月3日 AFP】ノーベル賞(Nobel Prize)のパロディー版、「イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)」の授賞式が2日、米マサチューセッツ(Massachusetts)州のハーバード大学(Harvard University)で行われた。18回目となった今年は、「イヌに付いているノミの飛距離」「ポテトチップのパリパリ感の認識」「ひもが必ず絡まる原理」などの研究に賞が贈られた。
 
 今年の生物学賞は、イヌに付いているノミの方がネコについているノミよりも平均20センチ遠くへ飛ぶことを証明した、仏トゥールーズ国立獣医大学(Ecole National Veterinaire de Toulouse)の研究者3人が受賞した。

 より物議を醸すとみられているのは、栄養学賞の研究「Auditory Cues in Modulating the Perceived Crispness and Staleness of Potato Chips(ポテトチップのパリパリ感としけた感の認識の変化における聴覚的手掛かり)」だ。この革新的研究はイタリア人と英国人の2人による共同研究で、専門誌「Journal of Sensory Studies」に発表された。これによると、ポテトチップの音を電子的に修正することで、食べている人は実際よりもパリパリで新鮮に感じるようになるという。

 物理学賞は、髪の毛や糸などひも状のものが必ず絡まることを数学的に解明した米国の科学者に贈られた。この原理は、「spontaneous knotting of an agitated string(ぐちゃぐちゃになったひもの自発的絡まり)」と命名されている。

 化学賞はライバル関係にあった米国と台湾の2チームが共同で受賞し、騒ぎになっている。米国のチームはコカコーラが殺精子剤となることを、台湾チームは殺精子剤とならないことを証明したのだ。

 イグ・ノーベル賞にはほかに、平和賞、考古学賞、医学賞、認知科学賞、経済学賞、文学賞がある。科学誌『Annals of Improbable Research』が創設した賞で、「最初は笑えるが、その後考えさせる」風変わりな科学的研究に対して贈られる。すべての科学者がイグ・ノーベル賞受賞に情熱を燃やしているわけではなく、授賞式への交通費も自腹だが、科学には大衆的なイメージが必要と考える科学者の間で、以前として根強い人気がある。

 賞そのものはありふれた盾で、「この2008年のイグ・ノーベル賞は、イグ・ノーベル賞受賞者のイグ・ノーベル賞受賞の功績をたたえ、イグ・ノーベル賞の受賞者に贈られる」と書かれている。過去には、「バイアグラはハムスターの時差ぼけ解消に役立つ」「シーツがしわになる仕組み」「マガモの同性屍姦愛好癖の解明」などの研究が受賞した。

 授賞式の様子は『Annals of Improbable Research』のウェブサイトで生中継された。サイトのブログには「3日に米国で連続して行われる2つのイベントは驚くほど似ている。奇抜な科学イベント、そして米大統領選の副大統領候補である共和党のサラ・ペイリン(Sarah Palin)アラスカ(Alaska)州知事と民主党のジョセフ・バイデン(Joseph Biden)上院議員のテレビ討論会だ」と皮肉たっぷりのコメントが掲載された。(c)AFP