【9月30日 AFP】(写真追加)29日の米株式市場は、米下院が金融安定化法案を否決したことから、急落。ニューヨーク(New York)市場のダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)は、少なくとも銀行3行が政府による救済を受けた欧米における金融機関の問題の拡大に対し、投資家などからの懸念が高まっていたこともあり、前週末比777.68ドル(6.98%)安の10365.45ドルで取引を終え、史上最大の下げ幅を記録した。

 ナスダック(Nasdaq)総合株価指数は同199.61ポイント(9.14%)安の1983.73で2005年以来の最低水準、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500種株価指数も同106.59ポイント(8.79%)安の1106.42となり2004年以来の最低水準で取引を終えた。

 米銀大手ワコビア(Wachovia)の銀行業務部門を買収すると発表した、米金融大手シティグループ(Citigroup)の株価は、前週末比11.9%安の17.75ドルとなった。ワコビアの株価は、同81%安の1.84ドルとなった。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(Mitsubishi UFJ Financial Group)が出資を発表した証券大手モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)の株価は同15.2%安の20.99ドルとなった。

 経営不振の銀行大手ワシントン・ミューチュアル(Washington MutualWaMu)の事業を引き継いだ同JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)の株価も、同15.0%安の41.00ドル。同じく銀行大手のバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)の株価も同17.6%安の30.25ドルとなった。

 経済情勢がさらに悪化するとの観測が高まる中、原油先物市場も前週末比10%の急落となった。ニューヨーク原油先物市場の米国産標準油種の軽質スイート原油先物(11月分)は、前週末比10.52ドル安の1バレル=96.37ドルで取引を終えた。(c)AFP