【9月24日 AFP】土星の輪は、これまで考えられていたよりも重く、年代もはるかに古いとする米コロラド大学(University of Colorado)の研究結果が、このほど発表された。

 研究チームは、最新のコンピューターモデルと米航空宇宙局(NASA)の土星探査機カッシーニ(Cassini)のデータを利用し、1つの輪における10万以上の氷粒子を対象に重力を計算した。

 これまで輪は土星の周りをよどみなく回っていると考えられていたが、この計算の結果、氷粒子は互いに集まって密度が高い塊を形成する傾向があることが判明し、輪の質量は従来の想定を3倍上回る可能性が明らかになった。

 また、輪の年代については、衝突による氷粒子の摩耗度を計算したところ、数十億年前である可能性が浮上した。これまでの予想は約1億年前だった。

 チームは、天の川銀河に土星のような大質量の輪を持つ惑星がほかにも存在するはずだとみている。

 研究の詳細は、23日にドイツ・ミュンスター(Muenster)で開催される欧州惑星科学会議で発表される。(c)AFP