【9月17日 AFP】中国で22社の乳児用の粉ミルクから有害物質メラミンが検出された問題で、中国の陳竺(Chen Zhu)衛生相は17日、北京(Beijing)で記者説明会を行い、汚染された粉ミルクを飲んで6244人が被害を受けたと発表した。死者数は1人増えて3人になった。政府は全国の乳製品製造業者の一斉捜査を実施している。

 被害者数はこれまでの推定の5倍に膨れ上がった。

 被害を受けたうち大多数が回復したが、現在も1327人が入院中でうち158人が急性腎不全を発症しているという。政府が包括な報告を行ったのは初めて。

 衛生相によると亡くなった3人は北西部甘粛(Gansu)省と東部浙江(Zhejiang)省で、被害が全土に拡大している恐れがある。

 被害に遭った多くは農業従事者の家庭だが、被害は海外に拡大する恐れもある。問題は数か月前から現れていたが政府が認めたのは前週になってからだった。

 汚染粉ミルクの製造業者のうち2社はバングラデシュとブルンジ、ガボン、ミャンマー、イエメンに輸出していたという。

 李長江(Li)国家品質監督検査検疫総局長は、中国乳製品最大手伊利(Yili)のヨーグルトアイスキャンデーでもメラミンが検出されたと発表した。この製品は香港(Hong Kong)で販売されている。