【9月9日 AFP】石油輸出国機構(Organization of Petroleum Exporting CountriesOPEC)は9日、オーストリア・ウィーン(Vienna)で総会を開催する。原油価格を維持するためにOPECは減産に踏み切るとの見方が強まるなか、イランのゴラムホセイン・ノーザリ(Gholamhossein Nozari)石油相は8日、総会で減産を求める意向を示した。

 原油価格は、7月に記録した史上最高値の1バレル=147ドルから急落し、現在は同107ドル前後で推移している。今回の総会は、OPECが維持したい価格水準と原油市場に与える影響力とを判断する試金石と見なされている。

 OPEC加盟国は、12月の会合で合意される可能性が高い、公式の生産目標の変更を待たずに、非公式の減産で合意するのではないかとの見方が強い。減産は、主に盟主サウジアラビアの役割が大きい。サウジアラビアは、OPECの割当量を超えて過剰生産している分の減産には同意している。

 現在のOPECの原油生産量は、従来の割当生産量である1日あたり2967万バレルから、最大で100万バレル以上の過剰生産となっているとみられている。サウジアラビアは、米国からの強い圧力を受け、原油価格の高騰を緩和するための増産に合意しており、過剰生産分のほとんどはサウジアラビアが担っているとされている。(c)AFP/Adam Plowright