【8月8日 AFP】北米で長距離バスを運行する「グレイハウンドラインズ(Greyhound Lines)」は7日、カナダ西部を走行中の車内で起きた乗客の頭部切断殺人事件をうけ、グレイハウンドバスの屋外広告をカナダ国内から撤去すると発表した。

 同社の広告は、「静寂で気楽なバスの旅」や「長距離バスでの怒りを、あなたが耳にしたことがないのには理由があります」などとうたっている。

 一方、国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of AnimalsPETA)」も同日、別の側面からこの事件に反応した。

 事件の容疑者が、被害者男性の遺体の各部分を切り取ったり食した事実を食肉処理に例え、肉食習慣に抗議する広告を新聞に掲載することを計画した。

 しかし、PETAから打診を受けた新聞3紙は、PETAの広告は「被害者の遺族の尊厳を無視したもので、人間の生命と動物を同等に論じている点も不適切だ」として掲載を拒否。カナダ人の多くも新聞社の姿勢を支持している。(c)AFP/Michel Comte