【8月10日 AFP】今夏、北京五輪を訪れた英語を話す旅行者と現地の中国人は、携帯電話で会話を音声翻訳してコミュニケーションをとることができる。次世代IPコミュニケーションの活用を目指す電話会社、米JAJAHは7日、世界初となる通話を介した無料翻訳サービス「JAJAH Babel」を開始した。

 このサービスは、五輪開催に合わせて開始される。英語話者の旅行者が中国の人々とスムーズにコミュニケーションがとれるようにするためだ。

 JAJAHの共同設立者、Daniel Mattes氏は、「言葉の壁を取り除き、今夏、中国を旅行する人々に価値あるサービスを提供する」と意気込みを語った。同社は、どの電話、どのネットワークからでも利用できる、高品質・低コストの通話で、世界的コミュニケーションにおける障壁を取り除くことを目指して設立されたという。

 JAJAHは、米IBMの研究者と共同で、北京語(標準中国語)話者と英語話者との会話を自動翻訳できる携帯電話サービスの開発を行ってきた。

 中国国内の人々は、市内番号への通話で自動翻訳のソフトウエアにアクセスできる。つながると、話したことをもう一方の言語に置き換えてくれる仕組みだ。アクセス番号はほかにもオーストラリア、英国、米国にも設置される。

 同社は、「会話集もジェスチャーももういらない。ダイヤルするだけで、英語で話したメッセージが中国語に翻訳される」と自信をのぞかせた。

 同社は、今後数か月で、ほかの言語の翻訳サービスも開始する。(c)AFP