【8月7日 AFP】病気療養中のフィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(81)の実弟である、ラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長(77)の将来の永眠の場所が、7月26日の革命記念日に外国の報道陣に公開された。

 この墓は以前から用意されているものだ。ラウル氏は2001年、東部のシエラ・マエストラ(Sierra Maestra)山脈中のサンティアゴデクーバ(Santiago de Cuba)に、130トンの墓石を配した墓を建設した。

 バティスタ政権打倒を目指すキューバ革命は、1953年7月26日に同地のモンカダ兵舎襲撃で火ぶたが切って落とされた。この墓は、1958年にラウル氏が率いた「フランク・パイス西部第二戦線(Frank Pais Second Front)」と名付けられ、「革命の英雄たち」に捧げられている。フランク・パイスは、革命運動で落命した同志の名前だ。ガイドによると墓石は「キューバ革命の力のシンボル」だという。

 ラウル氏は死後、火葬され、骨壺は前年死去した妻のビルマ・ エスピン(Vilma Espin)さんの骨壺の隣に置かれることになっている。

 一方、キューバ国民にとっていまだに心の大きな部分を占めているフィデル氏が死んだ場合に、その遺体がどうなるのかは大きな謎だ。「シエラ・マエストラ山脈に遺灰がまかれるんじゃないのかな」と、57歳のある建設作業員は語った。(c)AFP