【7月18日 AFP】(一部更新)17日、カンボジア軍とタイ軍が緊張の高まっている両国の国境線をめぐって銃口を向け合う場面があった。

 タイ軍は400人以上と800人のカンボジア軍兵士が、11世紀のヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア寺院(Preah Vihear Temple)」に続く坂道のそばの仏塔付近に駐留している。

 目撃情報によると17日午後、仏塔のカンボジア僧の食糧を確保するためカンボジア兵士50人ほどが仏塔施設内に入った際、両軍が2度にわたり10分間ほど銃口を向け合うなど緊張が高まった。

 現地のカンボジア軍司令官も事実を認め、「両軍司令官が1時間ほど対話して問題を解決した」と述べた。衝突を避けるため、カンボジア軍が夜間仏塔に立ち入らないことで合意したといい、現在状況は安定しているという。

 一夜明けた18日朝、カンボジア兵士は仏塔内に戻り、タイ兵士と談笑する様子もみられるなど、緊張感は薄れている。

 カンボジアのフン・セン(Hun Sen)首相は17日、タイのサマック・スントラウェート(Samak Sundaravej)首相に対し、この問題が両国関係を悪化させているとの内容の書簡を送っている。(c)AFP/Suy Se