【7月15日 AFP】米インターネット検索大手ヤフー(Yahoo)に前週、新たな共同買収提案を拒否された米ソフトウエア最大手マイクロソフト(Microsoft)と著名投資家カール・アイカーン(Carl Icahn)氏は14日、それぞれヤフーに対する強烈な批判を表明した。
 
 アイカーン氏とマイクロソフトの両者は、前週11日にヤフー側に共同提案したネット検索事業の買収について、ヤフー側の発表が事実に即していないと非難した。

 ヤフー側は両者からの共同提案について「交渉の余地のない提案」であり、これを受諾することは「ばかげた考え」でありえないと一蹴した。同社の発表によると、新たな買収提案はヤフーに分割を強いるもので、また経営陣などの総入れ替えを含む大々的な企業再編を迫るものだったという。

 再編に関する部分ではヤフーの取締役会を即刻、アイカーン氏が推す顔ぶれと置き換え、さらにヤフーの共同創業者でもあるジェリー・ヤン(Jerry Yang)最高経営責任者(CEO)を含む現経営陣の退陣を要求した。

 一方、マイクロソフト側は声明で「より集中的な交渉に進むためのタイムテーブルに関する議論が、余地のない最後通告のように誤って語られている」と反論した。

 さらに痛烈な反発を示したのはアイカーン氏だ。ヤフー株主にあてた書簡の中で、「今回のヤフーのようなやり方で事実が歪曲され、割愛され、ねじ曲げられたことを見たことがない」と攻撃した。

 マイクロソフト側の説明では、今回の提案はヤフーのロイ・ボストック(Roy Bostock)会長との電話協議に端を発したもので、ヤフー側にはネット検索サイトから生まれる広告収益を保証するものとなるはずだったという。また条件は交渉可能で、協議のために時間的余地も提示していたとマイクロソフトおよびアイカーン氏は主張している。

 シリコンバレー(Silicon Valley)に拠点を置く調査会社エンダール・グループ(Enderle Group)のアナリスト、ロブ・エンダール(Rob Enderle)氏は「ヤフーがマイクロソフトに対し要求したとおりのことを何でもしろと言った揚げ句に、手に負えない提案を拒否したように見える」と表現する。同氏は、マイクロソフトにしてみれば、もてあそばれたような感覚だろうと述べた。

 エンダール氏の分析では、アイカーン氏がマイクロソフトと結託してヤフー側に不利益を与えようとしているように見せることが、ヤフー側の戦術だと言う。しかしこれは裏目に出るだろうと警告する。「こうした悪ふざけに乗る雰囲気は株主らの間にはまったくないと確信する」
 
 ヤフーのボストック会長は12日、「マイクロソフトとアイカーン氏によるこの奇妙で便乗的な連携は、ヤフーの株主のことなど一切念頭に置いていない」と、前日の共同提案を批判した。(c)AFP