【6月30日 AFP】インドのコルカタ(Kolkata)など主要3都市で29日、ゲイ・パレードが開催され、同性愛を禁止する法律の撤廃を求めて多くの人々が通りに繰り出した。同国でゲイ・パレードが各地で連携して行われたのは初めて。

 東部コルカタで行われた毎年恒例のゲイ・パレードでは、約400人が横断幕やプラカードを掲げて約4キロメートルを行進し、理解と権利を呼び掛けた。パレードは約400人の警察官に囲まれ、路肩には数千人の観客が集まった。

 パレード参加者の中には身元が分からないよう仮面を付けている人々も見られ、排斥されることへの懸念が依然として存在することがうかがわれた。

 ニューデリー(New Delhi)中心部では約300人が約2キロメートルを行進した。ニューデリーで同性愛者や異性装者が公共の場で行進したのはこれが初めて。

 情報産業の拠点、南部バンガロール(Bangalore)でも初めてのゲイ・パレードが行われた。コルカタやニューデリーと同様、参加した約600人の中には仮面をかぶっていた人々がいたが、人目を引くために飾り立てた参加者も見られた。

 インドの法律では英国植民地時代の条項で、「自然の摂理に反する性交渉」が禁止されており、活動家によるとこれを根拠に当局が同性愛者を犯罪者扱いしているという。

 刑法377条として知られるこの法律によると違法な性交渉は罰金あるいは禁固10年の刑が科される。

 活動家は、この法律で逮捕されたり実刑判決を受けたりする人はほとんどいないものの、同性愛者はカミングアウトしない傾向があるとしている。(c)AFP/Sailendra Sil