【6月29日 AFP】来日中の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連(UN)事務総長は29日、京都大学で講演し、気候変動との戦いにおける日本のリーダーシップに期待を表明した。

 潘事務総長は、世界第2の経済大国であり、環境保全技術で主導的立場にある日本には、気候変動に対する取り組みにおいてより大きな役割を果たす「倫理的、政治的な責任」があると述べた。また日本は、気候変動を引き起こす温室効果ガスの排出量削減のために、持てる環境技術を他国と共有するとともに、排出権取引の活発な枠組みの構築に努めてほしいとも求めた。

 また各国の指導者らに対し、気候変動問題について、技術やリソースはあるが政治的意志が不足していると述べ、さらに努力を深め、より綿密に取り組むよう呼びかけた。

 7月に開催される北海道洞爺湖サミット(G8 Hokkaido Toyako Summit)で、気候変動問題は重要議題のひとつに挙がっている。(c)AFP/Hiroshi Hiyama