【6月4日 AFP】中国・上海(Shanghai)で14日から9日間開かれる上海国際映画祭(Shanghai International Film Festival)の主催者は4日、映画祭に女優のシャロン・ストーン(Sharon Stone)さん(50)を招待しないと発表した。ストーンさんは、中国の四川大地震は同国がチベットに対して行ったことに対する「カルマ(報い)」だと発言し、中国人から厳しい非難を浴びている。

 ストーンさんは前年の同映画祭に、クリスチャン ディオール(Christian Dior)のアンチエイジング用クリームのPRのため出席した。しかし、5月に行われたカンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)でストーンさんが発言した後、クリスチャン ディオールは、ストーンさんを起用した広告を中国国内からすべて撤去した。

 ストーンさんは、今年の上海国際映画祭に出席する予定はなかったが、映画祭の広報担当者はストーンさんの名前を出さずに「われわれは今年、彼女を映画祭に招待しない。時宜にかなった対応だからだ」と映画祭に歓迎しない意向を明らかにした。

 上海映画祭の主催者はストーンさんの発言は許し難いものであり、今後ストーンさんを映画祭に招くことは一切ないものと考えているという。広報担当者は、「われわれは憤慨している。中国国民の気持ちを尊重し、地震で苦しむ人々に同情するべきだった」と非難した。

 前週末のニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙とのインタビューで、ストーンさんは発言が「愚かだった」ことを認めたが、クリスチャン ディオールがストーンさんの名前で出した謝罪については拒否した。ストーンさんは、クリスチャン ディオールとのやりとりを明かし「ありもしないことに対して謝るつもりはない。フェースクリームのために謝罪することはない」と話した。(c)AFP