ナイジェリアに氾濫するポルノビデオ、当局も打つ手なし

2008年06月03日 21:21 発信地:ラゴス/ナイジェリア

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×ナイジェリアのラゴス(Lagos)で、ポルノビデオを売る露店に群がる男たち(2008年5月26日撮影)。(c)AFP/PIUS UTOMI EKPEI
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【6月3日 AFP】高架橋の下で、1人の男が『Curve Enticement(曲線の誘惑)』『Interminable Pleasure(果てしなき悦び)』といったタイトルの海賊版ビデオを通行人に見せている。

 アニャディケ(Anyadike、34)は、大都会ラゴス(Lagos)で商う数百人のポルノビデオ密売人の1人だ。中学校を中退後、5人の家族を養っていかなければならなかった彼は、年中無休でポルノビデオを売る。忠実なローマカトリック教徒を自称し、日曜のミサには必ず出席するが、ミサのあとも商売に出かける。

『Romantic love(ロマンチックラブ)』『Playboy(プレイボーイ)』『Gigolo(ジゴロ)』『Sexual Urge(性衝動)』……すべて、米国またはアフリカのどこかから輸入されてきた海賊版だ。 

 オバレンデ(Obalende)地区にあるアニャディケの露店は、彼が通う教会にも近い。近所には警察署もある。

 ナイジェリアでは、ポルノを販売、配布することは、法律上禁止されている。しかしアニャディケは「金もうけのためには宗教や道徳は二の次」ととりつくしまもない。「売り上げは悪くないよ。客はどんどん来る。警察がうろつかない週末には、商品を並べまくるんだ」

 ラゴス、首都アブジャ(Abuja)などの大都市、特にキリスト教徒が多い南部では、海賊版ビデオやポルノビデオはおおっぴらに出回っている。取り締まる側もお手上げ状態だ。「露店商を逮捕することもあるが、なにしろ武装強盗、殺人、窃盗と捜査を急がなければならない犯罪は多い」と、ラゴスのある警察官は語る。「ポルノが特に若者に有害だとわかってはいるものの、人出が足りない」

 ラゴス南部の繁華街で200ナイラ(約180円)のポルノビデオを買っていた14歳の少年。「両親は仕事に行ってる。今日は学校はサボリだ。なぜ買うのかって? 楽しんで、暇をつぶして、そしてちょっぴり興奮したいからだよ」

 だが、ラゴス・カトリックの大司教区は「ポルノは若者の健全な成長を阻害し、売春行為を助長させ、性に対する意識を寛容なものにしてしまう」と懸念している。

 14年前に設立された映画・ビデオ検閲委員会(National Film and Video Censors BoardNFVCB)も、法令順守の徹底を目指しながら、人員も設備も不足していると嘆く。

■南部と北部で大きな違い

 一方で、イスラム教徒が多い北部は、このような騒ぎとはほとんど無縁だ。北部の多くの州では、わいせつ物陳列などの行為を厳しく罰するシャリア(Sharia、イスラム法)が適用されているためだ。

「どんなにこっそり売っても、法に違反した者は逮捕して起訴する」と、あるNFVCB職員は息巻く。「これが、法律があってないような国の現実です」と、ラゴスのあるイスラム教指導者は締めくくった。(c)AFP/Aderogba Obisesa

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