【5月19日 AFP】(一部更新、写真追加)中国の四川大地震の発生から1週間を迎えた19日、中国当局は四川(Sichuan)省の死者・行方不明者が7万1000人以上に上ると発表した。同省の劉奇葆(Liu Qibao)党委書記の談話を国営新華社(Xinhua)通信が伝えた。

 中国政府は12日に発生した四川大地震(マグニチュード8.0)の死者について前週、5万人以上と推定した。しかし、劉党委書記によると同省では18日夜までに、3万2173人の死亡と9509人が生き埋めになっていることが確認され、また2万9418人が行方不明になっている。

■各地で「全国哀悼日」の黙とう

 中国全土では19日、1週間前の地震発生時刻の午後2時28分(日本時間午後3時28分)にあわせ、追悼の一斉サイレンが鳴り響き、3分間の黙祷が捧げられた。中国株式市場も停止。各地の都市ではドライバーらもクラクションを鳴らし交通が止まり、普段はあわただしい街が不気味に一変した。また北京(Beijing)の天安門広場では大学生ら数千人が集まり、被災者への支援を訴えるスローガンを叫んだ。

 国営放送はまた同日朝に天安門広場(Tiananmen Square)に揚げられた半旗の様子も放映した。半旗は特別行政区の香港や、各国の中国大使館でも揚げられたという。

 国営中国新聞社(China News Service)によると、自然災害による全国一斉の追悼は中国史上初めてだという。8月の開催に向けて大きな興奮を呼び起こしている北京五輪の聖火の国内リレーも3日間、中止されることとなった。同じく3日間、娯楽番組も放映されない。 

 普段はにぎやかな上海(Shanghai)でも、当局が映画館やカラオケバーなどの娯楽施設に営業停止を命じた。国営新聞の大半はこの日の一面を、白と黒の2色刷りに変えた。(c)AFP/Peter Harmsen