【5月15日 AFP】ミャンマーの軍事政権は15日、10日に実施された新憲法案の是非を問う国民投票で92.4%が賛成票を投じたと発表した。国営テレビが同日、伝えた。

 有権者総数は2250万人で投票率は約99パーセントに上った。

 国民投票は大型サイクロン「ナルギス(Nargis)」の直撃で甚大な被害が出るなか、被災地の一部を除いてミャンマー全土で実施された。軍事政権は被災地では24日に投票を行うとしている。

 自宅軟禁下に置かれているミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんが率いる国民民主同盟(National League for DemocracyNLD)は、壊滅的な被害を受けた村落や避難所に救援がほとんど行き届かない状況の中で国民投票を強行した軍事政権を非難している。

 国連(UN)によると、ミャンマーでは現在も約200万人が食料、飲料水、避難所などを緊急に必要としているとみられる。サイクロンによる死者および行方不明者は6万6000人とされるなか実施された国民投票には世界各国からも非難が集中している。(c)AFP