【5月8日 AFP】7日、賃上げ要求のゼネストが予定されていたレバノンの首都ベイルート(Beirut)で、抗議行動が親シリア派の野党支持者と反シリア・親欧米の与党支持者の衝突に発展した。
 
 野党のイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)の支持者らは、タイヤを燃やしたり土を盛って主要道路を封鎖。ベイルート国際空港(Beirut International Airport)に向かう幹線道路も交通が遮断された。警察機動隊と国軍も、衝突の拡大を阻止するため道路を封鎖している。

 市内数か所では武装した与野党の支持者らがにらみ合い、銃声も聞かれた。治安関係者によると、軍兵士2人を含む約10人が軽傷を負った。

 市内の学校や企業は7日、休校・休業が相次いだ。空の便も遅延や欠航などで混乱し、乗客が空港で足止めされた。空港当局は現地時間8日午前0時から少なくとも午後5時までのすべての便をキャンセル、空港を閉鎖している。

 レバノンでは、前年11月から大統領が不在で、政治的混乱が深刻化している。(c)AFP/Jocelyne Zablit