【5月3日 AFP】イエメン北部サーダ(Saada)州のモスク(イスラム教礼拝所)で2日、爆発があり、兵士ら13人が死亡、45人が負傷した。死傷者の多くは軍人だという。軍関係者と目撃者が明らかにした。

 兵士宿舎の近くにあるBin Salmanモスクの入り口にあったオートバイに仕掛けられた爆弾が爆発した。金曜礼拝の後で、数百人が集まっていたという。礼拝に出席した複数の兵士がAFPに語った。このモスクには通常多数の軍関係者が礼拝に来ているという。

 山あいのサーダ州はイスラム教シーア(Shiite)派の一派ザイド(Zaidi)派の反政府武装勢力の拠点となっている。

 今回の事件で、断続的に続いている政府軍とシーア派反政府勢力の対立が激化する懸念が高まっている。2004年以降、数千人が犠牲になっている。

 犯行声明は出ていないが、地元当局は反政府勢力の犯行とみている。

 目撃情報によると現場には救急車が駆けつけ、数十人が負傷していたもよう。

 攻撃の目標となったのは軍人でもあるこのモスクのスンニ(Sunni)派宗教指導者との情報もある。

 イエメンのモスクは多数派のスンニ派とシーア派の一派のザイド派の両方を受け入れているが、通常はモスク指導者の派閥に所属するとされる。(c)AFP/Hammoud Mounassar