【4月7日 AFP】食品・燃料価格の高騰からアフリカで暴動が相次ぎ、死傷者も出る事態に各国政府が危機感を強めている。

 カメルーンでは2月、物価高騰が原因の暴動で40人が死亡。コートジボワールとモーリタニアでも同様の暴動で死者が出た。セネガルやブルキナファソでも激しい抗議デモが起きており、ブルキナファソはで8日から物価高騰に抗議する全国ストライキが予定されている。

 エジプト当局は6日、この日予定されていたインフレと低賃金に抗議するゼネストを、厳格な対応を盾に事前に中止に追い込んだ。ゼネストの発端となったマハラ(Mahalla)ではデモ参加者と警官隊が衝突、150人以上が逮捕された。

 各国の経済担当閣僚は前週、エチオピア・アディスアベバ(Addis Ababa)で会合を開き、食料品の国際価格高騰が「アフリカ諸国の成長や平和、安全保障に深刻な脅威となっている」との声明を発表した。

 国連(UN)の専門機関、国際農業開発基金(International Fund for Agricultural DevelopmentIFAD)のKanayo Nwanza副総裁は、各国で社会不安が増大しているとして「暴動が周辺諸国に拡大する可能性」に警鐘を鳴らす。

 最貧国の1つとして知られるシエラレオネではコメ価格が300%も上昇。コートジボワールやセネガル、カメルーンでも約50%上昇した。ほとんどの国が輸入に頼っているパーム油や砂糖、小麦粉などの価格も急騰している。また1バレル100ドル超の原油価格は、移動を公共交通機関に頼る貧困層に打撃となっている。(c)AFP/Alexandre Grosbois