【4月4日 AFP】ルーマニアの首都ブカレスト(Bucharest)で開かれている北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は3日、2日目の協議を行い、旧ソ連圏のグルジアとウクライナの加盟候補国入りの判断を先送りした。

 マケドニアの加盟については、予想通り国名をめぐりギリシャが拒否。これを受け、マケドニア政府代表団は早々に帰国した。

 マケドニア政府は、国際会議などの場で国名として「マケドニア共和国」の使用を希望しているが、ギリシャ側は同国北部マケドニア県の領有を暗に主張するものとして反発している。NATO当局者は記者団に対し、「マケドニアの加盟は、両国で問題が解決されれば直ちに承認される」と述べた。

■ミサイル防衛システムでは譲歩

 一方、ロシアが猛反発している米国によるミサイル防衛(MD)施設の東欧配備は支持された。

 NATOのヤープ・デホープスヘッフェル(Jaap de Hoop Scheffer)事務総長は、MDについて、「首脳会議では、弾道ミサイル拡散の脅威に対しては、同盟国の安全保障は不可分との認識で一致した」と明らかにした。

 共同声明にも、米MDは長距離弾道ミサイルからの同盟国防衛に多大な貢献が認められると盛り込まれる。

 米政府とチェコ政府は同日、首脳会議と平行して、MDの一環としてチェコでのレーダー施設建設に合意したと発表した。

■アフガニスタン増強は一定の解決

 アフガニスタン駐留部隊の増強については、仏政府の増派表明などで一定の解決が見られた。アフガニスタンには現在、NATO主導の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)4万7000人が駐留している。(c)AFP/Robert MacPherson