【3月24日 AFP】トルコ南東部で起こったクルド人のデモ隊と警官隊との衝突は23日、3日目に突入、これまでに2人の死者が出ている。トルコ政府当局高官らが同日、明らかにした。

 現地医療関係者によると、南東部Yuksekovaで23日、デモ隊と機動隊が衝突した際に銃弾を受けた男性が死亡した。

 また、東部ワン(Van)では22日、衝突で銃弾を受けた男性が死亡。現地の行政当局も男性の死亡を確認したが、詳細は明らかにしていない。

 覆面姿のデモ参加者らは、クルド人独立国家を目指す武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」を支持するスローガンを訴えながら、治安部隊へ投石し、路上にバリケードを設置。放火を行い、店舗を襲撃するなどしている。

 警官隊は催涙ガスや放水などで対応しいるが、デモ隊と警官隊の双方に負傷者が出ている。

 ワンの警察当局は、クルドの新年を祝う祭り「ネブロス(Newroz)」を21日にのみ開催することを許可していたが、トルコのクルド民族主義政党、民主社会党(Democratic Society PartyDTP)が翌日も集まりを強硬したため、今回の衝突が発生したとして、DTPを非難している。

 衝突は23日、トルコ西部にも飛び火し、トルコ南東部から移住してきたクルド人の居住区があるイズミル(Izmir)では、20人が拘束された。トルコのアナトリア(Anatolia)通信が伝えた。(c)AFP/Mahmut Bozarslan