【3月13日 AFP】米アップル(Apple)の音楽・動画オンラインストア「iTunes」に特許を侵害されたとし、同社に損害賠償を請求する訴えが起こされた。提訴した米ザップメディアサービス(ZapMedia Services)が12日、発表した。賠償請求額や支払いを求めている特許料については明らかにされていない。
 
 ザップメディアサービスは米国の小企業。訴えではアップルの「iTunes」がデジタル化された音楽やビデオ映像を配信する際、ザップメディアサービスが特許を持つ技術を使用していると主張している。また同じ技術がアップルの携帯音楽プレーヤー「iPod」にも使用されているとしている。

 弁護士事務所「Hill, Kertscher & Wharton」に所属するザップメディア側の弁護人スティーブン・ヒル(Steven Hill)氏は声明文で「原告は、ザップメディアサービスの財産が違法な方法で利用されている」と述べた。

 提訴を受けたテキサス(Texas)州連邦地裁によると、ザップメディア側は1990年代後半に「ユーザーのデバイスと同期するポータルを経由し、ユーザー・デバイスに音楽メディアなどを配信するシステムと方式」に取り組み始めた。最終的に同社が特許を取得したオンライン・コンテンツの配信プラットフォームを作成中、アップル側を含め「各国の大手テクノロジー企業やメディア企業」と交渉したという。

 アップルが「iTunes」の配信サービスを開始したのは2001年。

 ザップメディア側によるといったんはアップルに対し、特許侵害に関する話し合いを打診したが解決しなかったため、訴訟に踏み切った。アップル側は係争中の訴訟に関する談話は控えるという通常の方針通り、コメントを控えている。(c)AFP