【3月7日 AFP】(一部更新)南極海で日本の調査捕鯨を妨害している米環境団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)」の抗議船の船長は7日、捕鯨船との衝突があった際、捕鯨船から発砲があり被弾したほか、閃光弾で抗議船の乗組員1人が負傷したと語った。

 抗議船「スティーブ・アーウィン(Steve Irwin)」号のポール・ワトソン(Paul Watson)船長によると、同号が、日本の捕鯨船「日新丸(Nisshin Maru)」に悪臭を放つ物質を投げつけていたところ、日新丸に乗船している海上保安官が閃光弾で応戦してきた。この衝突の際、胸部に鈍い衝撃を感じた船長があとで調べてみたところ、着用していた防弾チョッキから銃弾が見つかったという。ワトソン船長は、オーストラリア放送協会(ABC)ラジオに対し、防弾チョッキからみつかったのは、閃光弾ではなく銃弾だったと主張している。

 銃弾の威力は強く、防弾チョッキの下に付けていた金属製のバッジが曲がるほどで、胸部にあざができていたという。閃光弾で負傷したとされる抗議船の乗組員の容体について詳細は明らかにしなかった。

 オーストラリアのステファン・スミス(Stephen Smith)外相は、日本外務省から在日オーストラリア大使館に対し、日新丸が発射したのは大きな音を出す目的で作られた警告弾で、銃弾は1発も発射されていないと説明があったことを明らかにした。(c)AFP